宇都宮内科クリニック院長　宇都宮大貴です。まだまだ暑い日が続いておりますが、体調などいかがでしょうか？

この度、私事ですが、「太田康幸賞」を受賞しましたのでご報告します。本賞は、受賞歴年度の前年(2017年)に、愛媛大学消化器・内分泌・代謝内科学講座（内科学第三講座）においてインパクトファクター(学術雑誌の重要性または影響度を定量化した指標)の最も高い雑誌に掲載又は掲載予定の基礎研究手段を用いた研究論文に授与される賞です。

論文の題目は「Upregulated absorption of dietary palmitic acids with changes in intestinal transporters in non-alcoholic steatohepatitis (NASH).」というものです。簡単に言えば、「お酒を飲まない脂肪肝の人では同じ量の脂質を摂取しても健康な人に比べて脂質の吸収量が増加している」というものです。
本論文は太田康幸賞に加えて、日本消化器病学会の英文紙であるJournal of Gastroenterologyの掲載月の雑誌の表紙ならびに2017年度の日本消化器病学会奨励賞の栄誉にもあずかり誠に感謝しております。

脂肪肝から肝硬変～肝がんに至る原因としてはB型肝炎、C型肝炎に加えて、大量飲酒によるアルコール性の肝疾患が以前より叫ばれてきましたが、近年、お酒を飲まない脂肪肝の中に徐々に肝臓が線維化～肝硬変に至る「非アルコール性脂肪肝炎」の患者が増加しており、注目されております。

非アルコール性脂肪肝炎の患者は肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常（高中性脂肪、高コレステロール血症）の合併が多く、これらの生活習慣病患者で現在加療されている患者の中にも気付かない内に脂肪肝が進行して、肝硬変～肝がんに至っている人は少なくありません。

当院では生活習慣病(特に高中性脂肪や高コレステロール血症などの脂質異常)、脂肪肝の領域において基礎～臨床の豊富な知見を持ち合わせた医師が対応致します。

生活習慣病の治療をご希望の方、また、検診などで脂肪肝と言われて進行してないかご心配な方など、お悩みの方は当院へお越しのうえ、ご相談ください。